北京大学との国際学術シンポジウム「近世・近代における日中文化交流―思想と文学に即して―」を開催
Date:2015.07.30
大学の取り組み・行事
総務部 広報課
7月11日(土)に駒沢キャンパス・中央講堂にて、駒澤大学主催(駒澤大学国際センター・駒沢史学会後援)シンポジウム「近世・近代における日中文化交流―思想と文学に即して―」を開催しました。本シンポジウムは、「駒澤大学と北京大学との学術交流」(2005年12月締結)に基づく企画で、以下の報告がなされました。
- 「食の比喩と江戸儒学」高山 大毅 氏(駒澤大学文学部専任講師)
- 「吉田松陰の東坡策批評について」唐利国 氏(北京大学歴史学系副教授)
- 「1920年代中国新詩における日本近代詩歌の受容 ――周作人と馮乃超の場合――」佐藤 普美子 氏(駒澤大学総合教育研究部教授)
- 「留日学生と創立期の中国共産党」王新生 氏(北京大学歴史学系教授)
今年度2015年度は、北京大学と駒澤大学の「学術協定」が締結されて10年目となる記念すべき年です。この10年間、両大学は、ほぼ毎年、開催場所を交互に提供し合い共同シンポジウムを開催する、あるいは研究者を派遣し合い相手校で講演会を実施するというかたちで、着実に学術交流を深めてきました。現在、日中両国間の関係は、残念ながら必ずしも良好なものではありません。したがって、このような難しい時期だからこそ、こうした学術交流は、よりよい日中関係を構築するための意義深い試みでもあります。
今回のシンポジウムは、これまで積み重ねてきた「文化交流」という議論をより一層進め、「思想と文学の交流」の実態を明らかにすることで、日中間の知的交流の在り方を再評価する視点が明確に示されました。当日は、学内のみならず学外からの参加者(120名強)を得て、上記報告に加え活発な質疑応答がなされ、盛況のうちに開催することができました。
なお、当日の報告内容については、『駒沢史学』第85号(2015年10月刊行予定)に、日中両言語で掲載されるので、ご興味がおありの方は是非ご味読ください。