留学体験記
こちらのページでは、過年度留学に行かれた方の体験記を紹介しています。
以下の一覧から、ご覧になりたい記事をクリックしてください。
※派遣当時の情報となりますので、現在と異なる場合があります。
アメリカ・アーカンソー工芸大学への派遣学生 GMS学部GM学科 高橋 佳鈴 さん
アメリカ・アーカンソー工芸大学への派遣学生 GMS学部GM学科 O.M さん
アメリカ・アーカンソー工芸大学への派遣学生 GMS学部GM学科 A.M さん
韓国・東国大学校への派遣学生 GMS学部GM学科 小林 諒子 さん
中国・華東師範大学への派遣学生 文学部英米文学科 H.K さん
アメリカ・アーカンソー工芸大学派遣生 GMS学部GM学科 高橋 佳鈴さん
1. 留学のきっかけ・派遣先を選んだ理由・留学先での目標
留学生が多かったこと、自分の学びたい学部があったことが理由で派遣先を選びました。今後ますますグローバル化していく中で日本人として活躍するために、大学時代に様々なバックグラウンドを持つ人と交流し、自分の言葉を相手の心に届けるにはどうしたらよいのかを学びたい、自分の殻を破り、視野を広げたいという気持ちが留学のきっかけであり、目標でした。
2. 渡航までの語学等対策について
大学で英語だけで行われる授業を多く履修していました。また、英語で日記をつけたり、自分の興味のある分野の論文や本を読んで、長文を読むことや難しい英語に慣れ、英語で自分の考えを表現することにも抵抗を持たずにできるように対策していました。
3. 留学先での学びについて
心理学や社会学、人類学の授業では社会が人にどう影響するのか、文化的な意識が形成される流れなどについて学びました。またホスピタリティー学部の専門科目として、Event Managementというどのようにイベントを計画し開催するかを学んだり、トラブルが発生した際にどう対処するかなどについて授業を受けました。グループで実際にイベントを計画してみたり、ホスピタリティー業界で活躍されている方がゲスト講師として講義をしてくださることも何度かありました。学内外で開催されるイベントにウェイターやスタッフとして呼ばれることもあり、授業で学ぶだけでなく、得た知識を活かせる機会も多くありました。さらに最初の学期は英語力をのばすため、ライティングとリーディングのクラスに参加し、英語での正しいエッセイの書き方や単語の成り立ちといった基礎から、初めて知った英単語をいくつか使って物語を作るといった応用まで授業で勉強しました。
4. 学問外の生活・現地で驚いたことなど
授業の空き時間に日本語を教え、土日には友人とキャンパス近くのカフェに行ったり、湖に夕焼けを見に連れて行ってもらったりしていました。また、親しくなった家族がホストファミリーとして様々なサポートをしてくれていました。サンクスギビングのディナーに呼んでもらったり、クリスマスを一緒に過ごし、宗教的な考えや文化について理解を深めることができました。現地で驚いたことは、大学周辺は電車やバスといった公共交通機関がない場所だったことです。ただ、買い物は学校が留学生のために出してくれるバスがあったため特に困ることはなく、友人等が誘ってくれることもあったのでアーカンソー州の魅力でもある自然も満喫することができました。
5. 留学を経て気づいたこと、発見したこと、今後の目標など
その場で知識を自分のものにすること、「なぜ」を考えることがいかに大切かを痛感しました。最初は授業内で意見を聞かれても何も言えず、学んだことを自分の言葉で説明できなくてかなり大変でした。教授の言ったことに疑問をもったり、日常生活ではどういう様子をさすことなのか等を考えながら聞けるようになってからは授業内に自分の意見を述べることに対する恐怖心は薄くなりました。さらにその頃から友人と話していても会話が聞く一方でなくなり、深くまで掘り下げながら話をすることができるようになりました。今後も英語をコミュニケーションのツールとし、聞くことや学ぶことの一歩先まで意識することを続け、沢山の事を吸収していきたいと思います。
6. 留学希望者の方へのメッセージ
現地で出会った方々はいつでも快く助けてくださる人達ばかりでした。どこか行きたい所はないか、必要なものはないか、何か悩んでいないかなどいつも気にかけてくださって、そのような方々と出会うことができたことは、留学を通じて得ることができた素敵なものの1つです。留学をすることは不安な点も多く、一筋縄ではいかないことも多いですが、かけがえのない経験をできる、自分の世界が変わるかもしれない機会です。もし留学を考えている方がいたら是非、1人でも多くの方に同じような経験をしていただきたいです。
アメリカ・アーカンソー工芸大学派遣学生 GMS学部GM学科 O.Mさん
留学しようと思ったきっかけ
1:「アメリカでマネジメントを学ぶ」
大学1年次グローバルマネジメントという授業を通して、人生で初めて海外企業というものを強く意識しました。世界のトップを走る企業の多くはアメリカ企業であり日本の企業は上位にランクインしていないという現実に直面しました。常に世界の先頭を走り続けるアメリカ企業はどのようにマネジメントされ、さらにその企業に入るようなアメリカの学生はどのような教育を受けているのか自分自身で体感したいと思いました。
2:「本当の日本を知る」
私は日本生まれ日本育ちであり、日本の常識を疑わずに生活してきました。しかしSGH(Super Global High school)に認定されている海外志向の強い高校へ入学したことで、日本の当たり前は世界で通用しないと、母国の常識を疑い始めました。いくら日本のことを知っていると言っても「世界」というものさしがなければ本当の日本を知っているとは言えないのではないかと思いました。世界基準から日本を客観視できるようになることで「本当の日本の姿」を知りたいと思い留学を決意しました。
現地での生活について
1:学習面
私はManagement&Marketing学部に所属し1年間ビジネスを中心に学びました。最初は予想通り授業についていくことで精一杯、現地学生の何倍も予習と復習をしなければ授業内容についていくことができませんでした。しかし次第にアメリカでの生活にも慣れ、授業中もスムーズに理解が進みました。Spring Semesterにはマネジメントの授業で現地の学生前に1人でスピーチをし、経済の授業ではグループプレゼンテーションを経験しました。
2:生活面
私が派遣された大学には多くの国からの留学生がいました。中国人、サウジアラビア人、インド人...。異なるバックグラウンドを持つ同世代の人と話しをすることはとても楽しく、同時に勉強にもなりました。生活スタイルの違い、宗教の違い、国の政治事情の違いなど様々な違いに時には戸惑いながらも、その違いを楽しむことができました。
印象的なエピソード
「中国人のハングリー精神」
私が派遣された大学には多くの中国人が留学していました。英語を学ぶため語学コースを履修している中国人や現地学生と一緒に学部生クラスを履修している中国人がいました。様々な中国人がいた中で共通していたことは、積極性とハングリー精神です。私は留学当初、自分の語彙力や文法に自信がなく、話したいことがあっても話せないと思ったら自分の思いを伝えることを躊躇していた時期がありました。多くの日本人は同じような傾向があると思います。しかし、中国人は違いました。よく聞いてみると中国人の話している英語の文法はめちゃくちゃです。しかし、それでも話そうとする意欲と自信がありました。間違えを恐れず、間違いから学習するという精神を持ち合わせる中国人が印象的でした。
帰国して考えたこと(留学前との変化)
「日本という国を知ること」
留学を経験したことで私がいかに日本について知らないか思い知らされました。現地ではもちろん私は「日本人」として対応されます。日本の文化、政治、観光地、日本企業など知っていて当たり前のように話しかけられ、答えられない自分が恥ずかしくなりました。同時に私はこんなに母国について知らなかったのだと気づかされました。日本にいては周囲が日本人だらけなので気づきませんでしたが、海外へ出た事で改めて「私は日本人なんだ」ということを強く意識するようになりました。
これから留学する人へアドバイス
「具体的な達成目標を設定する」
駒澤大学の交換留学は語学留学ではなく、自分の学びたい専門分野を追求する留学スタイルです。そのため英語力を上げたい!だけが目標の人にとっては少々キツイプログラムだと感じました。しかし自分の学びたいこと、自分の達成したい目標がしっかりしていれば、どんなに授業が辛くてもついていけます。具体的な目標を留学前に設定し、その目標達成のための手段まで組み立てていれば留学生活がより充実したものとなると思います!これから留学へ行くみなさん頑張ってください!
アメリカ・アーカンソー工芸大学派遣学生 GMS学部GM学科 A.Mさん
留学しようと思ったきっかけ
幼い頃に米軍基地の周辺に暮らしていたこともあり、早い段階から外国の文化に触れたり、英語を学ぶ機会が多く、中学校に入ると英語に対する興味が熱を増し、ネイティブの先生が教えてくれる英会話の授業ではいつもクラスで一番多く発言をしていたと思います。そんな私が初めて一人で海外に渡航したのは、高校1年生の時です。たった3週間のカナダでの語学セミナーに参加したことをきっかけに、長年長期の留学がしてみたいと思い、大学の交換留学制度に挑戦しました。また、交換留学前に経験した2度のカナダ滞在では、極端な語学力の向上を感じることが出来なかったため、長期の留学が必要性を感じていたことも理由の一つです。
現地での生活について
アーカンソー工芸大学は修得単位数が60単位に満たない学生はキャンパス内の学生寮に住むことが原則であったため、留学生であった私も学生寮に住んでいました。寮は複数あり、費用や部屋の特徴、バスルームの種類なども各寮それぞれです。私が暮らしていた寮は、男女共同寮で、部屋は同い年のアメリカ人と二人部屋、ユニットバスは隣の部屋に住む生徒と3人で共有していました。キャンパスにはカフェテリア、キオスク、ハンバーガーなどの軽食が取れるワークスペース(BazTech)など、数か所のダイニングがありました。食事は基本的にカフェテリアで食べていましたが、昼間にお腹が空いた時や夜図書館で勉強をした後などはよく友人とBazTechに行って、サラダやサンドウィッチを食べていました。食事の時間や図書館で勉強する時間は1日の中で一番友人とのふれ合いがあった時間です。週末はよく、友人とサッカーをしたりカードで遊んだり、テレビゲームをすることが多かったです。金曜日・土曜日は自分の部屋でゆっくりしたり、友人と食事に出掛けるなどし、日曜日は月曜日からの授業の準備をしたり、課題に取り組みました。アメリカの大学は、日本の大学と比べてまとまった休暇が多かった印象です。そのため、冬休みや春休みは他の州へ遊びに出掛けたり、行ったことのない国へ旅行に行ったりしました。大学生活の中で、仲の良かった友人がキャンパス内に住んでいたということは日本の生活との大きな違いであり、短期間で一生ものの友情を生む大きな要因になったと思います。
印象的なエピソード
多民族国家であるアメリカには、世界中の国々から学生が学びに来ます。それまで聞いたことのなかった国から学びに来た学生と知り合い、彼らの文化について学んで刺激を受けました。学校では多種多様な学生のエスニシティーを尊重するため、様々なイベントが催されていました。中でも、2学期に行われたLight theNightというイベントは、参加12カ国がそれぞれの伝統料理や工夫を凝らした展示で来場者をもてなし、テントの装飾や料理の完成度、アクティビティの工夫度などの点で競い合い、優勝を決める年に1度の一大イベントです。私は、日本チームの企画や運営など中心的に働きかけ、日本人の学生やアメリカ人の協力者と共に500食の日本食を自ら作り、提供しました。勉強の時間を惜しんで全員が一丸となって取り組んだ結果、日本チームを約6年ぶりの入賞(2位)に導くことが出来ました。沢山の人たちに日本の文化について知ってもらう良い機会となり、留学の意義を感じることのできたイベントの一つでした。
帰国して考えたこと(留学前との変化)
英語を学ぶことによって、母国語が異なる人ともコミュニケーションを図ることができ、留学前よりも言語を学ぶことへの重要性について再度認識しました。また、様々な国や文化の違いを同じ世代の学生から知ることによって、国際的な視野が広がり、国際問題、社会問題、また勉強面でも良い刺激を受けました。彼らの教育レベルを身に染みて知り、彼らとグローバル社会で競争することへの意識が向上しました。将来は英語をツールに、世界中の国の人と対話し、互いの意見を尊重し合いながら仕事のできる場所で働きたいと思いました。
これから留学する人へアドバイス
留学先の学校では、恥ずかしがらず色々な国から学びに来る生徒と生活を共にすることをお勧めします。初めのうちは、慣れない英語での会話や生活環境の違いから、安心を求め日本人とどこへでも行動を共にしたり、クラスが無い日には自分の部屋に引きこもりがちになってしまいますが、限られた留学の機会を最大限に生かすためには、自分をハードな環境に置き、異文化になるべく早く慣れることが大切です。また、世界で起きている出来事や、日本国内の時事問題についてもある程度の知識があると、留学先の生徒との会話のネタになり、勉強にもなります。
韓国・東国大学校派遣学生 GMS学部GM学科 小林 諒子さん
1. 留学のきっかけ・派遣先を選んだ理由・留学先での目標
私はGMS学部だけでは学べないことを学びたいと思ったこと・勉強熱心な人のたくさんいる環境に行ってみたいという想いから留学をしました。そこで大学1年生から韓国語を熱心に勉強していたこと、日韓関係に興味があったこともあり、留学先を韓国に決めました。 留学先では韓国語能力試験の最上級6級を取ることを目標に、語学堂・大学の授業に積極的に参加しました。
2. 渡航までの語学等対策について
大学1年時に朝鮮語Ⅰの授業を1年間履修した後、2年時は他の授業の関係で履修ができず、1年間独学で勉強しました。文法や単語の知識は少なかったですが、友人を作ったり日韓交流会に参加するなどし、会話に抵抗がないようにしてから渡航しました。
3. 留学先での学びについて
3月から8月の間は月曜日~金曜日の午前中語学堂に通い、語学の勉強に時間を割きました。簡単な文法や会話の勉強は事前にしていたので、3級から始まり4級まで勉強をしました。語学堂はベトナム人や中国人がほとんどで、まれにインド人やルーマニア人などがいました。日本人の学生も少なかったです。4級のクラスは多国籍で仲が良かったので、テストが終わるとみんなでご飯を食べに行ったりカフェでお話をしたりしました。 大学の授業は、前期に1科目後期に5科目を履修しました。後期は履修登録を自分でする必要がありました。韓国の履修登録は日本と違って先着であるため、希望の授業を取ることができませんでした。もし留学を考えている方がいたら、前期のうちに出来るだけ取りたい科目を取ると良いと思います。授業は日本の授業とは違い発表が行われたり、学生も一生懸命取り組むので休日もカフェで発表の準備を熱心に行うこともありました。とても苦労しましたが半年間一生懸命取り組み自分自身大きく成長できる良い機会になったと思います。
4. 学問外の生活・現地で驚いたことなど
①大学の施設が整っている 大学の敷地がとても広く最寄りの駅も2つあります。そのため食堂やカフェがいくつもあったり、図書館も広く過ごしやすい大学でした。日本の大学とは違い昼休みの時間が決まっていないので、授業が終わったら友人とご飯を食べに行き、よく学内のカフェでお話をしていました。また大学の立地も良く、寮から歩いて明洞や東大門に行ける距離でした。ソウルの中心なのでどこに行くにも便利でよかったです。
②様々な国からきている留学生が多い 東国大学はとてもグローバルな大学なので、アジアの学生はもちろんヨーロッパなど色々な国の留学生がいました。私は香港や台湾から来た留学生と仲良くなり、一緒に旅行に行くこともありました。留学をすると現地の人と多く関わりがちですが、他国から来た留学生ともたくさん関わることで、日本のこと他国のことについて知るきっかけになりました。
5. 留学を経て気づいたこと、発見したこと、今後の目標など
1年間という長期の留学だったので、楽しかったことも辛かったこともたくさんありましたが、帰国してみて語学面はもちろん精神的にも大きく成長したことに気づきました。一番の成長は視野が広がったことだと思います。日本にいたらなかなか興味を持たなかった海外のことや、海外から日本はどう見られているかなど多くのことを学ぶことができました。就職活動においても、どんなことを学んだか・自分自身とどう向き合ったかなどをお話しすると面接官の方もとても興味を持ってくださりました。この留学経験を活かして活躍できる社会人になりたいと思います。
中国・華東師範大学派遣学生 文学部英米文学科 H.Kさん
1. 留学のきっかけ・派遣先を選んだ理由・留学先での目標
最初は英語圏への留学を考えていました。しかしそれと同時に第2外国語の中国語の授業を通して、中国とはどういう国なのかということに興味を持っていたこと、英語とは違い日本で中国語を勉強し続けて一定のレベルにまで達することにある程度の限界を感じていたこと、また国際都市上海の都心部に位置する大学ということや各種条件、1年間という期間も長すぎず短すぎずちょうど良かったので、この機会に実際に中国をこの目で見てみようということで、留学先の華東師範大学を選択しました。
2. 渡航までの語学等対策について
留学開始までに中国語試験のHSK4級以上(本科留学は5級もしくは6級)の取得が求められます。4級は大学の中国語IIa,IIb等の比較的難しめの授業についていくことができれば合格できると思います。5級以上は大学の授業に加え個別で各自参考書、過去問等を利用して対策するのが必須です。
3. 留学先での学びについて
日本では近年アクティブラーニングという先生や学生同士での交流を重視するスタイルの授業が増え始める一方で、先生が一方的に講義をし、学生は静かに板書や先生の話をノートに書き写すという従来型の授業も数多く残っておりまだ十分に普及しているという段階には達していないといえます。
留学先の授業、特に少人数クラスではとにかく学生同士での意見交換や発表を重視しており、授業中に質問があれば先生が話している途中でもそれを遮って学生が質問をし、先生も真面目に学生の質問に対応していました。また先生が提示する話題について自分の考えをまとめ一人一人発表していくという形式が1年間に授業やテストで何度もあったのですが、「何が正解で何が間違いかをはっきりさせる」ことは一切なく、個人の意見を尊重し、その中でその学生は何を考えているのか、どういう意見があるのか、そしてそれを説得力を持ってしっかりと相手に伝えることができるかを見ていたように思います。中国人が個人主義であることや、自己主張が強く物事をはっきりと言うのはこの教育スタイルに起因していると思いました。
4. 学問外の生活・現地で驚いたことなど
大学のキャンパス内でも街中でも早朝から晩までとにかく活気に満ちています。上海では各地に日本の何倍も大きい公園があり、朝の6時から老若男女問わず太極拳、二胡の演奏、ジョギングやバドミントンなどの運動や大音量の音楽を流して多くの人たち集まって社交ダンスや合唱などをしています。早朝の街を歩いていると意識しなくても朝食の屋台やお店が目について、作りたての肉まんや揚げパンやワンタン、小籠包など多くの点心を安価で食べることができ、多くの朝起きたばかりと思われるパジャマ姿の現地の住民たちで賑わっています。また現地の人々は細かいことは気にせず、声が大きくおおらかで、良くも悪くもかなりの適当さを誇っています。早朝は繁華街であろうと上記のパジャマ姿の住民が買い物をしたり朝食を食べ(女性はすっぴん)、空港や銀行、コンビニ、レストランなどの街中では素っ気ない人や陽気な人、高圧的な物の言い方をする人などあらゆるスタイルの接客が受けられます。さらにお客さんがいない時は椅子に座ってスマホを見て、昼になると食事をしながら接客をしています。上海に着いたばかりでまだ銀聯カード(VISAなどは使えないところがかなり多い)やモバイル決済が使えず、現金払いしかできなかったとき、買い物の際に手持ちが足りなくなり、店員にやっぱり買うのやめると言ったところ、「ああ足りない分は今度来る時でいいよ笑」と言ってそのまま買わせてもらえたりしたこともありましたし、食事のデリバリーを頼んだ時は2本しか頼んでいないコーラがなぜか4本も入っていました。その他多くの日本では問題になるようなことでも現地の人たちはお互いに全く気にしておらず、悪い意味では自分さえ良ければそれでいい、いい意味では必要以上に他人に干渉しないという雰囲気で、自分にとってはとても過ごしやすい環境でした。
5. 留学を経て気づいたこと、発見したこと、今後の目標など
現在自身の母国語と英語が話せる人は世界中に溢れかえっていて、これからのさらにグローバル化する世界で生きていくにあたり、特にアジアの国々の間では「第2外国語」として中国語を学ぶことがブームになっているそうです。中国人の学生をはじめとして、韓国やモンゴル、トルコなど英語を母語としない学生でも英語を流暢に話すことに驚きました。聞いてみると、自国の言葉だけでは世の中のすべてのことを学んだり、抽象的な概念を用いたレベルの高い表現や思考、または論文等を満足に書くことはできず、それらが出来るようにするためには必然的に英語やフランス語、スペイン語などのラテン系言語が「出来るようにならないといけない」と言っていました。また上記のことがすべてこなせる言語は英語とラテン系言語の他には「日本語しかない」のだそうです。これらの事情は普段日本語のみで何不自由なく生きていける我々にとっては理解し難いのかもしれません。アメリカ人や日本人はよく一カ国語しか話さないと揶揄されがちですが、裏返していえば一か国語だけで全てができるというそれだけ恵まれた環境に生きているということを表しているといえます。外から客観的に見た日本として、改めてこのことを認識することができたのはとても有意義なことであったと思いますし、海外や外から見た日本についてはまだまだ知らないことが数多く存在するので、今後も積極的に海外に出ていき、見聞を深めるとともに日本のこともしっかりと理解して、また現地での実際の交流を通して真の文化理解に近づいていければと思っています。
6. 留学希望者の方へメッセージ
留学を通して様々な方と出会い世界各国の友達ができました。留学にいく前の自分ではとても想像できなかったことです。また色々な価値観に触れて物事の見方や考え方が広くなった気がします。もし日本で閉塞感などを感じているのでしたら、是非海外に出てみてください。きっと新しい世界や新しい自分が待っているはずです。